最近、ずっとPCとおうちでにらめっこで、ほぼ、一歩も外に出ていません。
月曜日にDossier Techniqueを終わらせ、事業計画を考え直して仏語訳し、PAMACに送りました。そして、ブログを一気に書き上げて終了。
火曜日からは、石けんからは離れて、ずっと、昨年の質問紙調査の結果を仏語でまとめるのを進めると同時に、結果返却のワークショップ開催に向けて、案を練っています。データがかなり複雑なので、分析もさることながら、報告書の書き方も悩みます。でも、日本ではゆっくりデータに向かい合う時間が取れない生活なので、とてもいい機会です。生データととことん向き合うのも、大切なんです。
ちょっとだけご説明すると・・・
2005年からバンフォラ市で、若者のHIV感染に関わる性行動(コンドーム使用や複数パートナーなど)と、知識、リスク認知、心理社会的尺度などの関係を調べています。
どうも、若い世代でも男女差が大きく、女性が社会的に脆弱であることが伺われ、HIV予防の障壁になっている可能性が示唆されました。
2007年は2回目の調査でしたが、ソーシャル・キャピタルと呼ばれるものに焦点を当てました。2005年は個人的な側面のみを調べたのですが、その結果から社会的な面も調べる必要性を感じたからです。
ソーシャル・キャピタルは未熟な概念で、いろいろな定義があるのですが、要は、人のつながりは財産である、というようなところです。人との繋がり、そして信頼関係や互酬性が、健康や幸福にもよい結果を与えているという研究結果がハーバードを中心に相次いで出され、世界的に注目されています。しかし、ロンドン大学からは南アフリカのエイズに関する調査で、すべての社会的つながりがHIV予防的にプラスに働くわけではない、という調査結果が出されています。
今回はこの概念についても、どういった社会的繋がりが、どのように性行動に影響しているのか、を調べています。
データが、嫌になるほど、ややこしいんです。
調査のそのままの結果と私の考えた分析案を、2007年に調査した若者たちにぶつけ、彼らの反応や意見を聞き、それを元に再び彼らに突っ込んだ内容をインタビューするというのが、今回の調査です。
アフリカなんかだと特に結果還元する研究者が少ないようですけれど、やっぱり、調査ささせていただく者としては、時間を割いて参加してくれた彼らのデータは彼らのものだと思うのです。結果を説明してもらうのは、彼らの当然の権利だと思います。田舎でも、アフリカでも、みんな、暇なわけではないのですから。
明日はBoboに行き、少々共同研究者と議論し、お姉さんとごはんを食べ、煮詰まった頭に少し風を入れたいと思います。。。
Banforaに帰ってくるのは日曜日朝。さあ、いよいよ、調査も本格的に動きだします。