2008年09月26日

青年海外協力隊。積み重ねられてゆく活動。

23日の朝は、JICA事務所でもうすぐ帰国する協力隊隊員の帰国報告会が行われたので、参加させてもらってきました。

中には、昨年、よく一緒にご飯を食べたりした人たちもいて、なんだか、さみしいような、卒業式みたいでうれしいような。丁度、JICA側で彼らの派遣要請内容を考えていたのが、私がまだブルキナに派遣されていたころでした。なので、その背景もよくわかっている私(JICAの当時のスタッフたちは異動してしまっていて、今いるのはそこまでは知らない人ばかり)は感無量でした。みんな、すごいなぁ。。。最近の隊員は・・・なんて話もよく聞きますが、そんなことはなかったです。みんな、すばらしい活動ばかりでした。

たとえば、私は地方の衛生局にいた(2003年〜2005年)のですが、ずっと保健統計(種類ごとの病気の件数など)を見ていて、問題があるなぁ、と思っていました。あまりにもミスやムダが多いのです。そのくせ、その統計が中央の保健省に上がり、それをもとに国家の計画が作られるのですから、見過ごすわけにもいかないですよね。

いろんな隊員やJICAスタッフも同じ印象で、保健省中央の統計部門といくつかの地方衛生局の統計部門に同時に統計隊員を入れてテコ入れをしよう、という話になりました。そして、今回帰国する隊員の一部が送りこまれたのです。

よくあることですが、隊員たちに渡っていたお仕事の内容は、なぜかズレた内容が書かれていたそうで、いろいろ苦労もあったようですが、最終的に地方衛生局ではミスを3分の1程度にまで減らし、それをDVDマニュアル化までまとめていました。中央の保健省では、国全体の保健統計の不備を直し、現場から統計システム作りをする大切さを理解する第1歩となるワークショップを開催していました。すごいです。2年で少々専門性を持つ、でも仏語も覚束ない若者がここまでできるなんて。要請を出すときには、全く想像もしていませんでした。

みんなそれぞれ、ブルキナファソ大好き、という雰囲気にあふれていて、それも、なんだか安心しました。ブルキナ、あんまり変わってなさそう。

ちょっと感動した時間でした。
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ブルキナに帰ってきました。

ブルキナに到着した20日の夜。

常宿としてるワガのホテルに着くなり

「(ホテルの)マダムがあなたのためにアパルトマンを用意してます」と。。。

うわぉ。アパルトマンとは台所付きの2部屋からなるお部屋。以前、ワガにJOCVで派遣されていたときに住んでいたところでもあります。とても過ごしやすくて、お気に入りなのです。なんてラッキー。最初っからツイてます、今回。アパルトマンでない普通のお部屋でも、ネットの常時接続があって、冷蔵庫がある上に、階下には町一番のパン屋さん兼カフェがあるというステキさ。町の中心にあって、今回一番の交渉先であるPAMACや銀行、有名レストラン、スーパー等々は目と鼻の先。隣は市場。大好きなんです、ここ。

Hotel Koulouba(ホテル・クルバ)
http://www.hotel-koulouba.com/english/default.html

ところで、今回の出張のミッションは・・・

1.もちろん、学生としての本分である研究。前回の調査結果の還元ワークショップを開催し、その反応を見て、グループまたは個人インタビューをします。ちなみに、主題は若者の性行動で、何がHIV/AIDSリスク/予防行動と関連しているのかを調べ、どこから誰がどのようにしてHIVの予防を促進できるのかを探ります。

2.PAMAC(HIV対策住民組織支援プログラム)と話し合い、HIV陽性女性たちが働く石けん工房の建設/改築をしてもらい、設備を買ってもらう。

3.JICAの森林保全プロジェクトと住民グループとで、カリテ(シアバター)やその他の石けん原材料買い付けについて話し合い、できれば、金銭の流れや質のコントロールや生産体制などについて方向性をまとめる。

4.JICAブルキナファソ事務所と話し合い、石けん作りの専門家の一般短期参加の可能性や、関西学院大学の社会起業学科のインターンシップ制度とのコラボを提案する。

5.薬学博士にしてアフリカ伝統医療の専門家ダクヨ先生をしっかり巻き込み、協力体制を作る。

6.エイズ対策住民組織と話し合い、石けん作りの組織を整え、契約内容を精査する。(契約自体は次回)

7.ワガで開催されるSIAO(国際工芸見本市: http://www.jbfa.org/jbfa_a/siao.htm)に参加し、他のグループの作っているカリテ(シア)製品や石けんのレシピ、包装形態を調べ、サンプルを購入する。また、その他の農業製品や工芸品など、他の可能性も探る。終了後、主だった生産グループを訪問する。

8.時間に余裕がある、またはPAMAC等の要請があれば、ガーナに渡航し、生活の木が実施しているプロジェクトを見学に行く。

こんな感じで盛りだくさんです。ブルキナ時間の流れる中、3ヶ月では全く足りないのですけれど、できることをできるだけするまで!!!ですよね。

到着翌日の21日には、早速PAMACの元同僚に個人的に会い、彼の意見を聞き、23日にPAMACで主要メンバーにプレゼンしました。久々のフランス語でのプレゼンはやっぱり厳しくて、いいたいことが言えず、落ち込むことこの上なし。。。ああ。。。

幸いにも、元同僚たちは結構ポジティブな反応を示したのですが、実際の内容はシビアです。作業場への改築や設備購入等々、きっとクレジット:貸付金になるとのこと。組織自体へのクレジットまたは女性たちへのクレジットです。最近のドナーの動向およびPAMAC自体の活動内容として、そういう方向性なのだとか。引き続き交渉予定ですが、いかんせん、みんな超多忙。わたしのつたない仏語をゆっくり聞く余裕もなさそうです。

そこで今、Dossier Techniqueと呼ばれる、プロジェクトの書類を作っているところです。仏語です、もちろん。でも、これでもっと交渉しやすくなるはず。今回、久々の仏語が思ったより足枷になっています。

前後しますが、22日の月曜日には、主なお土産やさんなどで、石けんをやカリテ(シア)の実のジャムを購入しました。

savon1.JPG

石けん置きとのセットです。私も石けん置きを作ることを考えているので、参考になります。かわいいですよね。

savon2.jpg

こちらが、一番上の列が石けん。次の列がジャムとリップクリーム(ドイツの援助で作っているらしく高いです。きっと輸出しているはず。)、一番下が前回も持ち帰った石けんのバージョンアップ分です。

なんだか、来るたびに進化しているので、SIAOがとても楽しみになってきました。

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パリにて。

みなさーん。無事にブルキナファソに到着しています!!!

パリをスルっと経由し、20日にブルキナファソ着。19日の台風にはビクビクでしたけれど、思ったほどは揺れずに、気持ちよい空の旅でした。

パリでは、ネットでかなり安かったRadissonに宿泊。広くてきれいなお部屋、思ったより充実したアメニティーに幸せ気分。でも、夕食はPascoのスナックパン「野菜・果物」ジュース入り。ま、しばらくはこういう粗食が続く予定・・・なので、朝のビュッフェはもちろん、思いっきり食べましたとも!

その日、ホテルには中国からの団体さんご一行がご宿泊。私が朝早く、人気のないだだっぴろいレストランで、ワサワサモリモリ食べていると、5,6個隣の席に中国語を話すカップルが。最近は日本人やら、韓国系やら、中国系やら、わかんなくなってきたなぁ、なんて思っていると、カップルの周囲は瞬く間に、中国からの団体さんで埋まってきました。そんなに詰めてかたまって座らなくても・・・なんて思っていた矢先、私の正面の席におばさんが着席。はい、団体さんのメンバーとして認めていただけたようです。(*^_^*)

私の隣には、おばさんと来たおじさんが座ったのですが、言葉が通じないとわかっても、こまごまと世話を焼いてくれました。すごくやさしいおじさんでした。なんだか、ほんとにグループのメンバーになった気分。見守られる安心感とでもいうのでしょうか。それだけに、その一角に向けられたレストランのアジア系従業員のそこはかとない差別的態度、アフリカ系従業員の優しい感じに、複雑な思いを抱いて、席を立ちました。その後、エレベーターホールでも続けさまに中国語で話しかけられ、実は大陸出身だったのかも、なんて想像しつつ、お部屋に戻りました。

*****
パリの空港、新しいターミナルが続々オープンしていました。色使いやデザインがステキです。(ばらばらしている感が無きにしもあらずですけれど。)
文化の積み重ねで、人びとの美的感覚が磨かれていることを実感。大事ですよね。
ターミナル2Eのトイレがかっこいいです。オレンジを基調としていて、明るい感じ。写真を撮りたかったのですが、なにせトイレ。カメラでバシャバシャするわけにも行かず、人がいないのを確認して、とりあえず一枚だけ。

untitled3.jpg
posted by A DANSE at 07:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする